当院について

院長あいさつ

院長 石川 秀雄

「30年の計」 
岸和田盈進会病院は平成28年に創立35周年を迎え、いよいよ悲願であった新築移転計画をこのたび満を持して発表することができました。平成29年6月着工、平成30年春竣工予定です。 
新しい建物は、これから約30年間使用することになります。病院経営環境は今後ますます困難を極めるとされていますが、経営状態が不安定であれば、患者さんのための快適で安全な診療環境も、職員にとっての豊かな職場環境も、良好に維持することは不可能です。
 
限られた医療資源と人財。これを最大限に活用するためには、選択と集中が必要不可欠です。我々は、移転を前にしてあらためて徹底的かつ真剣に30年の計を立てました。 
我々にしか絶対できないこと、我々が誇りを持ってとびきり高い質で、しかも永続性と採算性をともに確保しつつ患者さんのneedsにしっかりと応えられる専門領域は何か? 
それは、すでに我々が他を圧倒している、南大阪一の規模と質を誇るリハセンターと、世界の喀血治療をリードする喀血・肺循環センターの二つである。そう結論しました。これらの関連領域であり我々の強みである、呼吸器診療・呼吸リハなども含みます。 

リハセンターは、セラピストの経験や勘のみでリハプログラムを決定するのではなく、科学的根拠に基づいた攻めるリハを追求して参りました。また、昨年サイボーグ型リハビリロボットHAL医療用下肢タイプを導入するなど最新機器を積極的に導入し、患者様の潜在的回復力を引き出す取り組みを開始いたしました。新たな展開として、大阪では専門的な施設の極めて少ない呼吸リハに着目し、呼吸リハセンターを設立します。ひきつづき日本全国から優秀なセラピストの充実を図り、規模と質を高めて参ります。 

喀血・肺循環センターは、日本全国から医師が研修や見学に来られ、また海外から多くの医療機器関連大手メーカーのマーケティング幹部や開発部幹部が訪れる国際的な施設になっていますが、2017年1月には、今後世界の喀血関連の論文に引用されることであろう長期成績論文を発表しました。これは2015年にでたソウル大学の喀血カテーテル治療関連論文が誇ってきた406例の圧倒的多数をさらに凌駕する世界最多の489症例を対象とした治療成績を提示しているのみならず、金属コイルを用いた超選択的気管支動脈塞栓術BAEの全基礎疾患を対象とした世界初の長期成績論文です。 
我々が今後も喀血治療の最先端のエビデンスを築いて参ります。 

Ishikawa H, Hara M, Ryuge M, et al 
Efficacy and safety of super selective bronchial artery coil embolisation for haemoptysis: a single-centre retrospective observational study 
BMJ Open 2017;7:e014805. doi: 10.1136/bmjopen-2016-014805 
http://bmjopen.bmj.com/content/7/2/e014805 

外来診療は、専門領域にさらに特化させ合理化し、これまで外来診療に費やしていた人的物的医療資源は、より医療を切実に必要とする入院患者さまの診療にすべてを投入します。われわれは、周辺の他施設とはまったく競合しない独自で高度な専門性と、よりエビデンスを重視した質の高いリハにさらに磨きをかけ、われわれの存在価値を高めてまいります。このことによってよりよく社会貢献し、その自然な結果として病院も繁栄し30年と言わず、50年100年と確固たる独自の医療機関として存続し続けることを目指しています。 
このためには職員の安定確保もきわめて大切な条件であり、やりがいを持って、ながらく安心して働いていただける病院、泉州で一番働きやすい病院を目指しています。職員が矜持とやりがいをもって幸せに仕事ができる環境を整えることは、患者さまが快適な入院生活を送れることの十分条件ではありませんが、重要な必要条件でもありましょう。 
新築移転はその意味でも我々の悲願でありました。 

我々は病床稼働率も重視します。これは安定した病院経営のためだけではありません。地域のneedsにお応えできているかの最良の客観的指標であり、また大阪府からご信託いただいている157床という病床数をしっかり活用できるということが社会的正義でもあると考えるからです。

 

理事長・病院長 石川 秀雄

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